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５神教世界のファンタジー開幕 船奴隷を解放された主人公が故国に戻って、始まる新しい苦難の物語

コーネル・ウールリッチの別名作品です。私が今まで読んだ彼の作品の中では、珍しくハッピーエンドで終わっています。途中から読み手が話に没頭し、緊張するような上手な書き方で、読み終わった後、ほっと安堵したくらいです。

最初の読み出しはきついけれど、読み始めてしまえばとても面白いミステリー。上下巻ということで、読み応えもバッチリ。

『スピリット・リング』がぶっちゃけつまらなかったんで、全く期待してなかったんだけど、これは意外な当たり。 冒頭の町の様子から、異世界の生活に引き込まれる。キリスト教圏とイスラム教圏をモデルにしてるんだけど、それもうまい感じにファンタジーに構築されている。 派手な合戦も、魔法も、妖怪変化も出てこないんだけど、カザリルの智謀と人格で陰謀を乗り切っていくのが、なかなか読ませます。 そもそも、主人公が渋いおっさんっていうのがいい（35歳だけど……） ベトリスいいなぁ〜 3部作らしいので、早く続きが楽しみ。

「傑作心理サスペンス」となっていますが...さほどドキドキ感はありません。サラ〜っと読み終わってしまいました。最後は「なるほどね〜」と思いましたが、「犯人に告ぐ」や「火の粉」などのように続きが気になって読み進める程じゃなかったかな。期待していただけに少し残念。

「田口・白鳥シリーズ」の新作楽しみです。海堂さんの作品は色々でていますが、やはり「田口・白鳥シリーズ」が一番好きです。発売日が楽しみ♪ まだ読んでいないので、★4つで。